当カウンセリングルームをご利用の方の8割程度の方は、初めてカウンセリングを受けられます。
あらかじめ色々調べてから来室される方、とにかく話を聴いて貰いたくて問い合わせた方、何とかしたくて藁にも縋る思いで足を運ばれた方・・・
カウンセラーさんや相談機関によっても関わり方や考え方は異なるので、本記事で少しでもカウンセリングに対するイメージを掴んで頂けると幸いです。
目次
そもそもカウンセリングとは?
広い意味でカウンセリングとは、専門的相談援助行為となります。
近年では、あらゆる業種(就職・美容・冠婚葬祭)でもカウンセリングという言葉を耳にすることがあるでしょう。
それらも専門的知識を有している方(カウンセラー)が相談者(クライアント)の相談に耳を傾けサポートするという意味では心理カウンセリングと近しいものがあるかもしれません。
しかし、心理カウンセリングにおいては積極的にアドバイスをすることはありません。
「えっ、困っているから来たのに・・・」と思われる方もいらっしゃると思いますし、私もそのお気持ちは痛いほど良く分かります。
ただ、いくら専門的な知識や資格、経験を持っている方とは言え、
初めましての人に良く話を聴きもしないでアドバイスをされたら素直に聞く気になれないですよね?(私の性格がねじ曲がっているからでしょうか・・・)
とにかく一般的なカウンセリングとしましては、【相談者がカウンセリングを通して自分の気持ちや相手の気持ち、悩みの全体像や要点などに気付き自らの力で乗り越えていけるようサポートする】ということを目的としています。
日常で友人や家族、職場の人あるいはかかりつけ医などに相談することと心理カウンセリングを受けることは似て非なるものという認識で良いかと思います。(参考:カウンセリング Wikipedia)
心理カウンセラーによる違い
冒頭にもあります通り、カウンセラーさんや相談機関によっては関わり方などアプローチは異なります。
ここでは、簡単な違いを3つのタイプに分けて紹介しようと思います。
1.対話が主体の寄り添いタイプのカウンセラー
原点にして頂点。
まさに基本に忠実なカウンセラーがこちらのタイプの方です。
カウンセラーの基本スキル、傾聴・受容・共感を持って相談者のお話を丁寧にお聴きします。
・その時何を感じたのか?
・本当はどうしたかったのか?
・なぜ思うように上手く出来なかったのか?
相談者を全体的に受け止めて、1つ1つ言葉を伝え返します。
きっと、自分の話を遠慮してしまう方は自分の話が肯定的に受け止められることに形容しがたい安心感を得られることと思います。
2.問題解決指向型、短期解決を図るカウンセラー
あらゆる心理療法や心理学から相談者の抱える悩みに希望を見出してくれます。
悩みが深刻になり自分の力ではどうにも出来ないと感じると人の動きは止まります。
思考や行動は停止し、ただただ「辛い」という気持ちだけが残ってしまいます。
短期解決を図るカウンセラーさんは、ワークショップ(書き物)や行動療法的なアプローチを行うことが多いでしょう。
そのようなカウンセリングを受けることで、【今から何をすればよいのか】が見えてくると同時にどうにもならないと感じていたことに希望が生まれます。
行動や意識の向け方、考え方などが変容すれば、今の状況も何かしら変わってくるはずでしょう。
3.感覚派!?無意識にアプローチするカウンセラー
無意識にアプローチなんて怪しいし怖いとお思いの方。
もちろんカウンセリングなので、学術的な背景があっての関りなのでご安心ください。
問題を抱えている人は誰だって解決しようと思っています。
ただ、頑張っても解決できないのは無意識が邪魔をしているからかもしれません。
何となく不安、何かイライラする、急に孤独を感じるなど頑張ってどうにかなるような話ではなく感じてしまうものは仕方ありません。
無意識に根付いた過去の体験(トラウマ)、自分の感情に蓋をして無意識にまで追いやった気持ち(ストレス)
このような自分では意識できないことをカウンセラーさんとともに感じる。
うまく消化させることが出来れば、自分にのしかかっていた見えない重りから解き放たれることでしょう。
グレイス・ピリオドカウンセリングルームのカウンセラー紹介ページ
グレイス・ピリオドカウンセリングルームの場合
前段でタイプ別のカウンセラーを紹介しましたが、
それぞれのタイプに特化した方もいれば、それぞれのタイプをミックスした方もいます。
当カウンセリングルームでは、前段の「1」を基軸として、相談者の方に応じて「2」や「3」も提供しています。
よく言えば柔軟に対応しているのかもしれませんが、方針が定まっているようで定まっていないので優柔不断に思われるかもしれません。
開き直っている訳ではありませんが、私はこの考え方でいいのかなと思っていたりもします。
なぜなら、カウンセラーが学んだこと、やりたいことを相談者の力になるという目的があっても押し付けてはいけないような気がするからです。
あくまでカウンセラーは主役ではなく脇役。
カウンセリングの主体が相談者になるようサポートしていくことが、カウンセラーとして望ましい姿なのかなと思います。
ご相談の内容に関しても、特に絞ってはおらず、あらゆるご相談をお受けしています。
皆さまにとって身近なカウンセリングルームだと思っていただけるように、
仕事のこと、性格のこと、健康のこと、家族のこと、どんなことでも話して大丈夫だという空間だと思っていただけると嬉しいです。
カウンセリングを受ける時の注意点
カウンセリングを受ける時の注意点としては、
①カウンセリングを受ける意思があること
②どうにかしたいという思いがあること
この2点だけ抑えて頂ければいいかと思います。
やらされて受けるカウンセリングではお互い話しにくい部分が出てしまいますし、
現状に満足していて、どうにかしたいと思う気持ちが無い人に何を伝えても響かないでしょう。
「とりあえず話を聴いてくれ~!」という人でも大歓迎ですが、
何か状況や気持ちを変えるには【どうにかしたい】という気持ちが原動力になりますので、一緒にその気持ちも見出していきたいですね。
ちなみにカウンセリングを継続される方にお勧めしているペースは、2週間に1回、月に2~3回程度でお勧めしています。
性格的なところやコミュニケーションなど無意識にクセになってしまっていることがあります。
そのクセが問題や生き辛さの原因になっているならば、新しいクセを身に付けることで上書きする必要があります。
それは、単発のカウンセリングでは効果は出しづらいところになりますので、
しっかり習慣化できるよう定期的に様子を見ていく必要があるでしょう。
そうは言うものの、費用も掛かることなので無理強いはしませんし、パッケージ売り(6回セットなど)もしていません。
いつどのタイミングで気持ちが晴れたり、悩み解決の糸口が掴めるかは人それぞれ異なりますからね。
本音を言えば、4~5回くらいは様子を見て頂きたいのですが・・・
基本的には当カウンセリングルームでは、相談者のお気持ちを尊重して進めさせて頂いています。
カウンセラーとの相性
長々とカウンセリングについてまとめてみましたがいかがでしたでしょうか?
これを読んでいる方が気になるであろう、「効果」の面かと思います。
効果をより高めるのは、最終的にはカウンセラーとの相性です。
何となく話やすい、何となく信頼できる、そのように思えるのであれば、話もしやすいですし、カウンセラーからのフィードバックも抵抗なく入ってくるでしょう。
私もカウンセラーの前に1人の人間なので、全ての人に対応することは出来ません。
みなさんが悩みやストレスから解放されるのであれば、他の相談機関に相談されても構わないと思っています。
もし、少しでもグレイス・ピリオドカウンセリングルームが気になった方がいましたら、遠慮なくお問い合わせ頂けると嬉しいです。

うつ病歴3年。カウンセリングによって症状が寛解した体験を持つ。
現在は産業カウンセラーとして、個人のカウンセリングからメンタルヘルスの研修講師、行政(静岡県・静岡市)の相談員を務める。
「カウンセリングをもっと身近に」をテーマに押し付けない、負担にならないカウンセリングを心掛けています。