デートDVとは
交際中のカップルの間で起こるDVのことです。
身体的な暴力はもちろん、行動を制限したり、束縛したりすることも含まれます。
程度の問題はありますが、多かれ少なかれこのような体験を受けたり、したことがある人も少なくないでしょう。
今回は、デートDVを何故してしまうか考察していきたいと思います。
付き合った当初は優しかった加害者
加害者の方も、最初はとても優しかったと思います。
そうでなければ付き合うことなんてありませんからね。
ただ、付き合ってからしばらくすると相手を苦しめる行動を徐々にとるようになっていきます。
人によっては、付き合った直後から豹変したという方もいるでしょう。
「釣った魚に餌をやらない」という言葉がありますが、
彼もしくは彼女は意図的に相手を苦しめる行動を取っているのでしょうか?
おそらく多くの方は、無意識的にそういった行動をとったり、相手のためを思ってからの行動だと感じていると思います。
「お前のためを思って言ってやってんだろ!?」
「あんたは私がいないと何も出来ないからね!」
このような言葉はよく使われるフレーズになります。
DV行為を止めるには
もちろん、DV行為は絶対に良くないことで、加害者の行動を肯定してはいません。
相手を傷付けてしまったことには反省しなければなりません。
ただ、法律で縛ったり、教育で抑えつけたところで、無意識的に取ってしまう行動を改善させることが出来るでしょうか?
きっとそれは難しいことでしょう。
自分の取る行動がどういう気持ちから来ているのかを正しく理解しなければ、改善は難しいものだと私は思います。
大事なことは気持ちであり感情です。
先に結論を言うとDV加害者は、愛情表現が下手くそなのです。
相手を思って手をあげたり
危ない人に襲われないように束縛したり
相手の成長を願うために激しく相手の人格を咎めたり
このような行動は行き過ぎた愛情だと思うのです。
行き過ぎた愛情はどこで学んだのか?
多くの場合、家庭で学んだと思われます。
自分の父は母に対していつも暴力的で嫌だったから、自分はこうはなりたくないと頭では思っていながらも、咄嗟に出る行動はきっと生い立ちの中で見たものや受けたものから来ていると思います。
もしくは、非常に我慢をしてきて、「いい子」でいた人もDV行動に出ることがあります。
押し込めていた気持ちが愛する人に向かえば、行き過ぎにもなろうかと思います。
これがDV問題の根っこになります。
カウンセリングの勧め
100人いれば100通りの育ち方をしているので、こうすればいいというベストな方法はありません。
ケースバイケースでの対応が必須になります。
問題と真剣に向き合う気持ちと自分を変える努力が出来るのであれば、カウンセリングも非常に効果的なので、当方含む専門機関に相談してください。
加害者の方も被害者の方も当初は好き同士だったならば、無意識が原因で別れるのはもったいないようにも思います。
また、被害を受けている方は、とにかく相手から離れることです。
そして、相談できる味方をつけて一人で抱え込まないようにして下さいね。
あなたが声を上げれば助けてくれる人は必ずいますよ。
このような話をすると恋愛が億劫になってくるかと思います。
しかし、私の個人的な気持ちとしては、恋愛はとても楽しいし、人間的にも成長出来るような気がします。
おひとりさまも気楽で悪くないと思いますが、世界中にもっと愛が増えればいいなと思っています。
うつ病歴3年。カウンセリングによって症状が寛解した体験を持つ。
現在は産業カウンセラーとして、個人のカウンセリングからメンタルヘルスの研修講師、行政(静岡県・静岡市)の相談員を務める。
「カウンセリングをもっと身近に」をテーマに押し付けない、負担にならないカウンセリングを心掛けています。