忙しい時に子どもが支度に手間取っていたら、イライラしますか?
仕事のホウレンソウが出来ず、非効率に進める部下や後輩を見るとイライラしますか?
言ったことが理解できない人にイライラしますか?
おそらく上記に挙げたようなことで怒りを感じる人は少なくないでしょう。
私自身、朝の忙しい時に子どもがジュースをこぼしたら「カチーン」と来てしまうこともあります・・・
『怒り』ってエネルギーをたくさん消費しますよね?
今回は、出来ない人を見た時にイライラを感じてしまう人に考えて欲しい事を紹介します。
目次
イライラしているのは誰のせい!?
「おれを怒らせることしやがって~!!」
「お母さんをこれ以上困らせないで!!」
このように言っている人は、怒りの原因を相手にしていませんか?
確かに、相手の言動によってイライラさせられたのだからそう感じるのも無理はないかもしれません。
ただ、同じような出来事が起きた時に怒りに感じる人もいれば、穏やかに対処できる人もいます。
何が言いたいかというと、怒りなどの感情は他人がもたらすものではなく、自分自身で作り出すものということです。
自分自身が相手を許容できなかったり、環境を許せなかったり、思い通りにならないから怒りの感情が芽生えるのです。
器の大きな人であれば、すぐに怒ったりしませんよね!?
『自分の感情には自分が責任を持つ』
なぜ、今自分はイライラしているのかを内省してみると良いかもしれませんね。
怒ると他人から理解されにくくなる
大事なことを伝えようと必死になって、声が大きくなり怒鳴ることもあるかもしれません。
ただそれは、『伝える』ということを目的にするならば逆効果になってしまいます。
人の脳は否定的なことを言われたり、強いメッセージや刺激を受けると反射的に拒絶したくなったり、落ち込んでしまいます。
普通に怒られれば怖いですもんね・・・
本来、分かって欲しい事を理解するのではなくて、
- 怒られたくないから相手に従う
- 面倒くさいから相手に従う
- 怖いから相手に従う
このような気持ちから相手の言うことに従っているだけです。
怒っている側からの人から見れば、「強く言えば分かって貰えた」と感じるかもしれませんが、
怒られている人は怒っている人の気持ちなんか分かろうとも微塵も思っていないかもしれませんよ!?
怒りでその場は自分の思い通りになったとしても、
相手との心の距離はどんどん離れていくかもしれないことを覚えておいた方が良いかもしれませんね。
怒らずに伝えるためにはどうすればいいの?
心に余裕を持つ
例えば、納期ギリギリのめちゃくちゃ忙しい時期にトロトロしている人を見るとイライラを感じますよね?
それが、納期はしばらく先で余裕がある状態で、トロトロしている人を見ると感じ方は違いますよね?
ストレスがかかっている状態では、怒りも感じやすくなります。
1度感じた怒りを鎮めようとしても、なかなかコントロールは出来ないでしょう。
余裕がなくなって、いっぱいいっぱいにならないように、ゆとりを持った考え方によって自分に心の余裕を確保しておきましょう。
本当に伝えたいことは何かを明確にする
怒りを分かって欲しいわけではないですよね!?
自分は怒ってしまうほど・・・
追い込まれている?傷付いている?心配している?失望している?
仮に傷付いているのだとしたら、「慰めて欲しい・分かって欲しい」というのが本当に伝えたい事ですよね。
でも、素直に分かって欲しいなんて恥ずかしくて言えないし。
この素直になれないコミュニケーションの取り方を修正すれば大丈夫です。
コミュニケーションは相手に伝えたいし、分かって欲しいから取るんですよね!?
怒りに任せたまま表現しては、伝わるものも伝わらなくなるかもしれません。
自分のために怒らない!
相手のことを思って怒るのは前段にもある通り伝わっていません。
そして、何より怒るって疲れますよね?
場合によっては怒ったことに自己嫌悪したりなんかして・・・
どんだけ熱を持って怒って伝えても伝わらないなら、いっそ怒るの止めちゃいましょうよ!
他人の出来ない部分はよく目についてしまいます。
でも、出来ないなりに苦戦して、頑張っているのかもしれない。
出来ないことで辛い思いをたくさんしてきたのかもしれない。
成長のペースがゆっくりなのかもしれない。
今すぐに自分の理想に相手を近付けようとするのは止めましょう。
だって、自分自身も理想の自分にすぐにはなれないですよね?
自分が出来ないことを相手に求めるなら、それはお願い事です。
お願い事なら怒らずに表現できます。
それは相手のためにも、自分が怒らずに無駄なエネルギーを消費しないためにも有効です。
自分のために怒らないことを選択肢に入れてみては!?
コミュニケーションを変えるのは難しい事
私のカウンセリングの師匠は、コミュニケーションを学ぶのは外国語を学ぶほど難しいと言っていました。
同じ日本語でありながらも、自分が普段しないような言い回しや表現には抵抗感がありますし、普段のコミュニケーションがクセになってますよね。
カウンセリングの場では、そのような自分の無意識なクセに気付くことが多々あります。
そして、そのクセを修正できるような新たなクセが見につけば、
コミュニケーションも考え方もあるいは性格も変わるかもしれません。
自己啓発本を読んだり、単発の相談を受けるだけでは大きな変化はないかもしれません。
怒りでのコミュニケーションがクセになっている人は、怒りでしか表現できない人。
できないならば、できないなりに向き合っていく必要があるかと思います。
偉そうにいろいろ書いてしまいましたが、私もまだまだ発展途上!
器をどんどん広げて、縁側でのほほんとした老後が迎えられるように、家族はもちろん、いろんな人を受け入れられるようになりたいです。
私は相談者との間に上下関係を持ちたくないので、一緒の立場で今から何が出来るか対話を続けるのみです。
私と同じようにイライラしないような生き方をしたくない人は、一緒にここで作戦会議をしましょうね。
うつ病歴3年。カウンセリングによって症状が寛解した体験を持つ。
現在は産業カウンセラーとして、個人のカウンセリングからメンタルヘルスの研修講師、行政(静岡県・静岡市)の相談員を務める。
「カウンセリングをもっと身近に」をテーマに押し付けない、負担にならないカウンセリングを心掛けています。