来談者中心療法

来談者中心療法

~はじめに~

来談者中心療法は、いくつもあるカウンセリング療法の基礎とも言われるほど重要な療法です。

カウンセラーはじめ、相談業務に関わる全ての人が身に付けたいものになります。(理想はすべての人ですが・・・)

 

この記事を読んで、カウンセリングについて、聴くことについて少しでも分かって頂ければ幸いです。

心の最高のデトックス(カタルシス効果)

心の最高のデトックス

来談者中心療法は、悩みや不満を相談者がとことん吐き出し、カウンセラーはそれを否定せずにじっくりと受け止めます。

誰にも言えなかったことを吐き出す、押し込めていた気持ちを吐き出すとすごく楽になると思います。

 

「あー、いろいろ溜まっていたけど、愚痴を言えて良かった」

「あれほど悩んでいたのに、話したらすっきりしちゃった」

このようなことは、今までに体験したことがある方も多いかもしれません。(=カタルシス効果)

 

また、相談者が素直に日常で感じている気持ちや考えを素直に吐き出せると、

「あ、私ってこんなこと考えていたんだ」

「緊張や肩の荷が降りた気がする」

「視界がクリアになった」

などの発見や変化、気付きが得られることがあります。

まさしくこれが、最高の心のデトックスになるのです。

自分が変わる時は、本当の自分を見つけた時なのかもしれません。

何故、日常では上手くいかないのか!?

何故、日常では上手くいかないのか

結論から言うと、自分の気持ちを受け止めてくれる人はいない、もしくは少ないからでしょう。

親であれ、友人であれ、恋人であれ、自分の気持ちを否定せずに聴いてくれる人は周りにいますか?

「そういう時は、こうしたらいいんだよ!」

「そんな考えダメに決まってるでしょ?」

「あなたのためを思って私は~~」

一見、親身になって相手の話を聴こうとしている人も、弱音や愚痴は聴こうとしなかったり、

迷っている最中なのに解決策を出そうと急かしたりしてはいませんか?

 

立場や役割などがあるとどれだけ意識していても、逃げずにまっすぐに相手の話を聴くことは難しいのです。

相談する側の立場からしても、

「こんなこと考えているのを知られたら、幻滅されてしまうかも・・・」

「今まで強いと思われていたのに、こんなくよくよした姿は見せられない」

「ほかの友達に言いふらされたりしたら嫌だから、全部を言うのは止めておこう」

などの考えが浮かんでくると、本音が言い難く、不完全燃焼になるかと思います。

カウンセラーだとどうなるのか?

カウンセラーと相談者との距離

まず、カウンセラーは話を聴くプロです。

相手の気持ちや考えを否定することはありません。(犯罪行為や他害は行為自体を否定することはあります)

怒りや悲しみ、悩みや迷い、葛藤など、どんなことでもとことんお話を聴きます。

ペースも相手に合わせるので、急かされることもありません。

 

相談者側にとっても、相性が合わなければ行かなければ済むので負担は楽かと思います。

極端な話、私(カウンセラー)に嫌われようが、好かれようが、実生活に影響がないので本音を語りやすい部分もあろうかと思います。

 

遠い存在だからこそ、自分の一番深い話も出来るのかもしれませんね。

来談者中心療法の限界

来談者中心療法の限界

ここまでの話から、カウンセラーってすごいと思ってくださった方もいるかもしれません。

ただ、カウンセラーも所詮1人の人間なのです。

無意識に決めつけていることがあったり、カウンセラー側にトラウマがあったり、同感と共感が区別出来ないと話しが聴けません。

扱う人によって違いが出てしまうというのは、この療法の限界なのかもしれません。

 

また、この療法のみでカウンセリングをすることも難しいものです。

なぜなら、話が苦手な人や、悩みが複雑・深刻で話が堂々巡りになってしまう人、

アドバイスが欲しい人には対応できない部分も出てくるからです。

最後に

希望の光

ここまで、長い説明になってしまいましたが、少しはイメージを掴めましたでしょうか?

1言でこの療法を説明するとしたら、「真に聴く」という感じかと思います。

もし、あなたの中に、誰にも言えないことや、言うと否定されて辛い思いをしそうなことがあれば、

私なりの「真に聴く」で誠実に関わろうと思います。

ぜひ、日常では味わうことが出来ない「聴いて貰えた」・「受け止めて貰えた」体験を感じて貰えればなと思います。

心理療法についてまとめたページはこちらから

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