誰しも人から嫌われて喜ぶ人はいないと思いますし、出来ることならみんなから好かれたいものですよね!?
ただ、みんなに好かれようとするあまり自分の許容量を超えてまで断れなくなってしまうのも考えものです。
今回は、NOと言えない人が断れるようになるまでの道筋になるような記事にしていきたいと思いますので、お付き合いください。
1.NOと言えない理由を探して認める
あなたがNOと言えないのはどんな理由からでしょうか?
・嫌われるのが怖いから?
・怒られるかもしれないから?
・相手が苦手だと感じているから?
様々な理由がそれぞれあると思いますが、まずはその理由を認めてしまうのがいいでしょう。
人は得体のしれないものに対して過度に反応してしまうからです。
例えば、お化け屋敷を例にとってみましょう。
お化け屋敷も、お化け・お化け役の人が突然現れるのが怖いと分かっているから楽しめますよね??(僕は大嫌いですが・・・)
仮にどっきりで夜道にお化けに扮した人が突然脅かしてきたらパニックになるのは必至です。
悲鳴を上げてしまったり、足がすくんで動けなくなってしまったりするでしょう。
とこのように、分からないものに対して人は正常な反応を示すことが困難になります。
話を戻すと、まずは自分がNOと言えない理由に心当たりがあるならば認めてしまうのが得策ということになります。
格好を付けたり、優秀なふりをしていてもいつかはぼろが出るだけです。
自分を装うというのはストレスになるので、『ありのまま』の自分で対応していくように心掛けましょう。
2.断る時のマインド
では、いっそのこと開き直って嫌なら嫌とはっきり言えばよいかと言われるとそうでもなかったりします。
断り文句はどうしても相手の気分を損ねるような言い方になってしまうと感じている人も少なくないかと思います。(かつての私もそうでした)
ただ、断るのは相手の問題ではなく自分の問題です。
適切に断ることが出来れば、そこまで相手の気分を害することなく断ることが出来るでしょう。
心の持ちようとしておすすめなのは、「試しに」断ってみること。
それでもダメと言われれば素直に従って、もし上手く断れればラッキーと思うくらいの軽~い心持で断ると自然に断れるかと思います。
ついつい我慢しがちな人は限界間近になって、初めて断ります。
そんな時に断ることすら許されなくなってしまうと逃げ場を失い大変つらい思いをすることになるでしょう。
負荷がかかってきたなと思った時に、極力楽をしたいなと感じた時に、心の余裕を持ちたい時などにぜひ「試しに」断ってみてください。
3.いい子で育った人は要注意
厳しい親下で育ったいわゆるいい子は特に注意が必要です。
いい子というのは「親の言うことを聞く・親の望むいい子」と解釈できます。
幼少期に厳しくしつけられたのであれば、わがままや自分の意見を言っても聞き入れてもらう機会も少なかったでしょう。
また、親から教わったことやしつけには絶対服従です。
嫌なことをしつけられれば、断ったり拒んだりするのがいいのでしょうが、親が怖いと感じていたり、親に迷惑をかけたくないと感じて配慮すれば断れなくなります。
このような家庭環境で育てば、そもそも断り方が身につかなくなってしまうのです。
おそらく最初は拒んでいたと思いますが、許されないということをどこかで悟ってしまうと断ることを諦めてしまいます。
そして、自分の心のダメージと引き換えに服従して表面上は穏便に事を済ませることを身に付けていきます。
もし、このあたりで当てはまりそうだと感じた人は、そのままにしておくと大変なことになるかもしれません。
ストレスを溜め込む量には限界があるので、断れずに我慢する・耐えるが常習化しているならばその習慣はすぐにでも見直すことをお勧めします。
4.最後に
私もうつ病を患っていた時や、病前は断ることが出来ない人間でした。
他人顔色はすぐ窺うし、誰にも好かれなくてもいいから嫌われるのは絶対に嫌だと思っていました。
でも、みんなに好かれるなんて神様でも無しえないことを1人の人が実現するなんて不可能なんですよね。
多少の敵だったり、合わないと感じる人を作ったとしても、自分の人生なので自分の身を守ることが先決です。
人に優しく出来たり、請け負ったりできるのは自分に余裕がある時でないと難しいのかもしれませんね。
ちょっといい例えが浮かんだので、少し付け加えます。
「募金」をイメージするとどうでしょうか!?
「出来る限り募金お願いしまーす!」と言われて、全財産突っ込んでしまう人はいませんよね?
全財産を募金したがために、自分の生活が苦しくなり生活保護に・・・
このようになってしまうと募金をした側も受けた側も気持ちのいい結末にはならないでしょう。
心の切り売りのご利用は計画的に。
なかなか文章だけではどうしていけばいいかイメージもわきにくいかと思いますので、
今の自分を見直したい・コミュニケーションの取り方を再確認したいという方は遠慮なくご相談頂ければと思います。
うつ病歴3年。カウンセリングによって症状が寛解した体験を持つ。
現在は産業カウンセラーとして、個人のカウンセリングからメンタルヘルスの研修講師、行政(静岡県・静岡市)の相談員を務める。
「カウンセリングをもっと身近に」をテーマに押し付けない、負担にならないカウンセリングを心掛けています。