新年度が始まり、新社会人はもちろん転勤・配置転換などで環境が大きく変わった方もたくさんいらっしゃるでしょう。
例年、当カウンセリングルームでも5月のゴールでウィーク明けは問い合わせが殺到する時期になります。
以前仕事を辞めざるを得なくなった(うつ病で)私が言うのもおかしいかもしれませんが、
私のように後悔して欲しくないので今まさに迷っている人などはぜひ参考にして頂ければと思います。
目次
1.辞める理由が他者になっているか?
辞める理由が自分以外になっているかは確認すると良いでしょう。
職場環境、人間関係、賃金・報酬、通勤時間などなど理由が明確にあると良いかと思います。
カウンセリング中も相談者の方とお話しするなかでお伝えすることがありますが、
『人を変えることは出来ないが、自分を変えることは出来るはず』です。
自分が変わることで他人を変えることもありますが、それは半々ですし、会社の就業規則などは変えようと思っても変わりませんものね。
もちろん1発アウトのパワハラやセクハラ、違法な労働環境で働く必要はないと思います。
職場に入ればその役割から上下関係が生まれてしまいますが、そもそも雇用主と従業員は対等な関係なので自分を守る権利は全ての労働者にあります。
正しい事は正しい。間違っていることは間違っている。
言っても分からないならば、その場から離れるのも懸命な判断の1つと言えるでしょう。
2.働くことの意義とは・・・
人それぞれ仕事観は異なるとは思いますが、多くの方の働く意義は『生活のため』ということが言えるでしょう。
もしも、『生活のため』ということに重きを置くのであれば、その手段は何でもいいということが言えるでしょう。
ここでみなさんに忠告したいことは、目先に捉われないで欲しいということです。
今仕事を失えば当然、今入っているお金も得られなくなります。
そうなれば辞めるわけにはいかないと思ってしまうでしょう。(私もそうでした)
ただ、自分らしさや楽しみ、生きがい・やりがいが無い人生を続けていくことになれば、
『メンタル面での豊かな生活』は送ることが出来ていないことになるので何のために働くかの意義がブレてくるかもしれません。
最悪、我慢に我慢を続けてメンタル不調に陥ってしまえば仕事を失い、社会復帰も困難になるかもしれないので生活そのものも脅かされてしまうでしょう。
生活、言い換えると人生は40代、50代になってもまだまだ続いていく方が多いと思いますので、
今一度『何のために働いているのか』を考えることは自分の人生を豊かにするきっかけを見つけることにも繋がるかもしれませんよ?
3.仕事の辞めグセはあるのか? ~何度も転職を繰り返してしまうのは~
今までの文章を読んだ方の中には、「そんなに簡単に仕事を辞めたら辞めグセがつくのでは?」と思われた方もいるでしょう。
正直なところひとそれぞれあるので一概に言うことは出来ませんが、辞めグセのようなものは存在します。
今までいろんな方とお話しさせて貰っていますが、転職を繰り返す人は少なからず存在します。
そのような方たちに共通する特徴としては、
①人目を気にしてしまう
②基本的に自分の気持ちを出さずに、限界を迎えるとすぐに行動(転職)を起こす
③真面目、過度に衝突を避けようとする
以上のような傾向があるように感じます。
「仕事がストレス発散のオアシス!!」なんていう変わった方は少数でほとんどの方は仕事でストレスを溜めるでしょう。
しかし、転職を繰り返す人は常に周囲の目を気にして波風を立てないよう立ち回ろうとするので過剰なストレスを感じることでしょう。
今でこそ私も笑い話で話せるのですが、私は飲み会の席での「お次は何にされますか?」と声をかけるのがすごく苦手だったのです。
だって、グラスの何分の一になったら声をかければいいか分からないですし、頑張って声をかければ「まだいいよ!」なんて断られたり・・・
そうこうしているうちに先輩に声掛けの先を越されて「使えないな~」なんて言われちゃったりして。。。
今思えば職場の人への過剰な気遣い、いや恐れているほどに人に対してビクビクしていたように思います。
転職を繰り返す人がみんなこのような気遣いをしているとは限りませんが、
本来のありのままの自分と職場にいる時の自分とのギャップは少なからずあるのかなと推測は出来ます。
仕事を辞めることで環境や付き合う人が変わり気を遣わず素直に取り組めるのであれば転職を繰り返すことは少ないと思います。
4.コミュニケーションを変えれば世界が変わる!?
かなりオーバーな小見出しですが、実際にこのようなことはあります。
生い立ちや生育環境、友達付き合いなどからコミュニケーションを学んでいきます。
小さい時には親に合わせたコミュニケーションを取っていれば何も問題は起きませんが、ひとたび社会に出れば上手くいかないことが出てくるでしょう。
特に以下の方たちは生き辛さの原因となるコミュニケーションの取り方を無意識に獲得しているかもしれません。
・厳しい親に育てられた(褒められたことや認められることが無かった、親の決めつけが多かった)
・親が忙しくて放任されていた(親子の会話が少なかった)
・子どもの時から親のことを気遣って生活していた
以上のような環境で育てば、言いたいことも言い出しづらくなりますし、人の顔色を伺ってしまうクセが身につくのも無理ありません。
体験的に見についてしまったクセを変えるには、新しいクセを身に付けて上書きするのが良いでしょう。
クセはその人の性格と密接に結びつくことがあるので、新しいクセを身に付ければ新しい性格が生まれるかもしれませんね。
5.月並みですが、1人で悩まないことが一番大事
この記事を読んでいる方は、仕事に対して何らかの不満を感じているのでしょう。
身近に相談できる人がいればぜひ相談してみてください。
解決されなくとも、悩みや問題を誰かと共有するだけでも少し負担が軽くなるはずですよ。
あ、もちろんちゃんと話を聴いてくれる人という前提は必要ですけどね。
カウンセラーは話を聴くプロですし、第三者という面でも話しやすさを感じてくださる相談者の方もたくさんいらっしゃいます。
早めにご相談頂けると短い回数、単発ですっきりすることもありますので、少しでも興味を持った方は遠慮なくお問い合わせいただけると嬉しいです。
私のように精神的に参って病気になると復活までに時間がかかるので、心も体もお大事にして下さいね。
☆休職中の方などあまりお金がかけられないなどの費用面で心配がある方も少なくないと思います。
当カウンセリングルームはなるべく費用は抑えていますが、有料となっています。(カウンセリング料金の詳細はこちらから)
ご相談者様の無理のない範囲で相談される方が良いと思いますので、下記に静岡市の相談窓口(相談無料)のリンクを付けておきますね。
カウンセラーにしても相談員にしても人間が行うことなので相性の問題はあります。
こちらを読んでくださった方が、信頼できる・安心できる相談機関が見つかることをお祈りします。
うつ病歴3年。カウンセリングによって症状が寛解した体験を持つ。
現在は産業カウンセラーとして、個人のカウンセリングからメンタルヘルスの研修講師、行政(静岡県・静岡市)の相談員を務める。
「カウンセリングをもっと身近に」をテーマに押し付けない、負担にならないカウンセリングを心掛けています。