心理療法紹介 ~芸術療法編~

絵具と筆

芸術療法とは

芸術療法は、絵画療法や造形療法、音楽療法にダンス療法など様々な技法があります。

(ちなみに当方は、絵画療法と音楽療法は取り扱っています。)

広くそれら一般を総称して、芸術療法としています。

 

芸術療法の最大の利点は、言葉を用いないことです。

 

自分自身を言葉で表現することや、悩みなど潜在的に抱えているものを言葉で表現するということは非常に難しいことです。

そこで、絵を描いてみたり、身体で表現してみたり、音楽で表現してみたりすることで、自分自身を知ることに繋げて、問題を解決に導くというものです。

 

芸術療法はどのような人に向くか

フルーツバスケット

・言葉や語彙に自信のない人や発達途中の子ども

・シャイな人

・潜在意識に興味のある人

・上手く言葉で言い表せない悩みがある人

このような方たちは、言葉をメインにする療法よりも効果的な面もあるでしょう。

 

何となく胡散臭いと思われる方も多いかもしれませんが、これもれっきとした心理療法なので根拠に基づく方法で行っています。

当カウンセリングルームでは、浅利式絵画診断やバウムテストを用いることが多いのですが、

それらも必ず検査の見方があります。

「絵が上手ですね~」といった野暮なフィードバックはしませんので、ご安心ください。

絵画療法について

塗り絵と色鉛筆

平たく言えば、「絵を描いて下さい、そこからこんなことが分かりますね。」

という至極単純なものですが、その描く絵を制限することで用途が異なってきます。

 

例えば、スクリブル法はペンで用紙に殴り書きをしてその描線に見えたものを色付けしたりして完成させていきます。

この方法は、絵が苦手な人や年齢を問わず出来るため非常に導入しやすいですが、比較的自由度が高いため、感情が表出しにくい面があります。

他に家族間で悩みを抱えている人に向けて用いやすいのが、動的家族画法です。

自宅のリビングなどをイメージして、家族が何をしているのかを想像したままに描いて貰います。

そうすると、家族の距離感や個人的に家族に対して思っているイメージが絵となって表現されます。

個人的にこの技法は、かなり精度の高いものだと感じています。

 

他にも様々な技法がありますが、相談者の悩みや性格を十分考慮した上で、どの技法を用いることが適当なのかを考え導入していきます。

おすすめは浅利式絵画診断で、こちらは生い立ち、特に家族に対する潜在的な思いが非常に高精度で浮かび上がります。

実際に話を聴いていなくても、おばあちゃんと同居していたとか、家族に病気の人がいる、

父親は家を空けがちだったなど絵を通して知ることが出来たことが何度もあったので、すごく重宝しています。

芸術療法の効果

太陽を浴びている姿

芸術療法は、息抜きやカタルシス(気持ちを吐き出すことでの安心感)を得ることが出来ます。

ストレスは自分の気持ちを吐き出せなかったときや人に受け止めて貰えなかったときに溜まるので、

言葉以外にも絵や身体でその気持ちを吐き出すことが出来れば同様の効果を得られるのでしょう。

 

また、たくさんの色鉛筆を目の前にした時に、

気分が落ち込んでいる時には、寒色系のものを手に取りやすかったり、

逆に嬉しいことなどがあれば、黄色やオレンジなど明るい色を手に取りやすくなります。

そのような傾向が出るということは、潜在的に悩みを抱えていたり、他人に隠している感情が思わず出てしまっているということでしょう。

 

・言葉にならない気持ちを吐き出す

・知らなかった、自分の気持ちに蓋をしていたことを吐き出す

このようなことが出来るだけでも、多いに効果はあると言えるでしょう。

 

芸術療法の触りの部分を紹介しましたが、かなり奥が深いです。

まだまだ、伝えきれていない部分が多くありますが、ご興味があればセッションで導入しますので、お気軽にお申し付け下さい。

(*当カウンセリングルームでは、浅利式絵画診断とバウムテストを採用しています)

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