~~はじめに~~
ゲシュタルト療法は個人的に好きな心理療法です。
「いま、ここで」何を感じているのか、これに向き合うことで思いもよらない気付きを得られることがあります。
私がうつを克服したのも、この療法に出会ったことが大きなきっかけだたと感じています。
ゲシュタルト療法で行うこと(地と図の転換)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
上の画像を見てください。(黒と白で描かれたものが見やすいと思います)
盃(さかずき)に見えるときもあれば、二人の人が向かい合っているようにも見えるかと思います。
では、盃と顔を同時に見ることは出来ますでしょうか?
難しいですよね!?
片方を見ようとするともう片方が見えなくなってしまいます。
この現象を心理学にも応用したものがゲシュタルト療法です。
例えば、あなたが今「苦しい」という気持ちを持っているとします。
苦しみの渦中にいるときは、その気持ちでいっぱいになると思います。
しかし、本当は「苦しい」という気持ちが100%を占めることはなく、
その中には怒りや絶望、情けなさや期待、希望などがあるのかもしれません。
苦しみでいっぱいの時は、その見方しか出来ないのです。
その見方を転換してみましょう、というところがゲシュタルト療法の目指すところの1つです。
感情を感じつくすと気持ちが変わる!?
先程の、ルビンの盃でやってみましょう。
盃だけを見るように集中して、じっくり見てください。
おそらく忍耐強い?人でも1分もしないうちに、顔が見えてしまうと思います。
盃を感じつくすことで、顔が見えてしまいました。
日常的にもこのような体験をきっと経験しているはずです。
例えば、思いっきり泣いたりするとすっきりしたり、
友達とバカ騒ぎした後に虚しさが襲ってきたりという経験はありませんか?
どうやら、感情も出し尽くすと別のものが感じられるようになるようです。
ゲシュタルト療法の代表的な技法=エンプティ・チェア
エンプティ・チェアには様々なアプローチはありますが、
感じている気持ちを出し尽くすのに効果的です。
エンプティ・チェア(空の椅子)には、
自分の気になる相手や、葛藤していれば自分自身などが座っているとして、対話をして貰います。
カウンセラーがサポートしながら、話しを進めていくと不思議なこと(無意識が意識になるなど)がよく起こります。
文章にすると疑わしく思われそうなのですが、これは1度体験して損は無いかと思います。
私も体験したことがありますが、自分の中に厳しい自分がいることに気付いて、そのルーツは母だったことに気付きました。
このエンプティ・チェアは、あれこれ文章で説明するよりも受けた方が分かりやすいので、
ご興味のある方は、ぜひお問い合せ下さい。
~~最後に~~
もっと上手に説明をしたかったのですが、少しは興味を持っていただけましたでしょうか?
もし、今あなたが「こうするしかない、こうあるべきだ」という気持ちや思考でいっぱいならば、
きっとこの心理療法はあなたの助けになると思います。
エンプティ・チェアは、感情を出しづらい人や対話では冷静な人も感情をあらわにすることがあります。
人の気持ちや感情は誰にも否定できません。(自分も他人も)
辛いと感じるなら辛い。
苦しいと感じるなら苦しい。
人間関係の中で押し込めていた気持ちも、ここでは自由に吐き出して大丈夫です。
あなたが今感じる気持ちに共感しつつ、今がほんの少しでもプラスに変わるようお手伝いさせて頂きますね。
うつ病歴3年。カウンセリングによって症状が寛解した体験を持つ。
現在は産業カウンセラーとして、個人のカウンセリングからメンタルヘルスの研修講師、行政(静岡県・静岡市)の相談員を務める。
「カウンセリングをもっと身近に」をテーマに押し付けない、負担にならないカウンセリングを心掛けています。