トラウマとは
今回は、トラウマの解消法をお伝えしますが、あくまで一例に過ぎないので、全ての方に対応できる話ではないことをご容赦下さい。
まず、トラウマとは、外的内的要因による肉体的、または精神的に衝撃を受けたことにより、長い間それに囚われてしまう状態で、否定的な影響を及ぼします。これが一か月以上に渡って続くと心的外傷後ストレス障害(PTSD)に繋がることもあります。
言葉の定義は、このように非常に難しいのですが、過去の大きなショックが今現在もフラッシュバックするなどして、今も苦しめられている状態を指します。
トラウマの発生は人によって異なりますが、多くのケースは突発的な出来事や、ショックを与えられた相手に対して、自分が何も出来なかったときにトラウマとして残ることが多いです。
例えば、災害などの自然災害や、強姦・痴漢などの犯罪行為、DVやいじめなどの他人からの精神的・肉体的暴力、自分の大事にしていた気持ちを裏切られた時など、その時その場で解決できなかったことがトラウマとして残ります。
ぶつけようのない怒りや悲しみ苦しみは自分の体の中にあり続けるので、たとえ遠い過去の話でも今もその感情は生き続けてしまうのです。
前置きはこの辺りにして、ではどうすればトラウマから脱却できるのか。
鍵になるのは、ぶつけきれなかった気持ちの解放です。
トラウマを抱えると現れる傾向
トラウマを抱えると、「逃げるor戦う」という選択肢の2択で対処する傾向が強く現れます。
とにかく我慢するしかない(逃げる)、もうあの人からは離れよう(逃げる)、
自分と反対の意見を言う人は嫌いだ(戦う)、あの人は自分のことを分かってくれないから正論で論破しよう(戦う)など
また、出来事によっては自分自身を嫌いになり、自己肯定感を失うこともあります。
「性格だから変えようがない」
「もともとこういう人間なんだ・・・」
「自分にはもう無理だ・・・」
罪を憎んで人を憎まずではないですが、過去のエピソードは確かにあなたにとってマイナスの出来事だったと思います。
しかし、その出来事=あなたの全てという方程式は成り立ちません。
過去も今も全てを受け入れる
「安心感や安全」があなたの心に張った氷を少しずつ溶かしていきます。
自分が絶対に否定されないという安心感は、きっとあなたにとってプラスに働きますので、1人で抱え込まないで欲しいなと思います。
直接相手にぶつけられなくても、他の人に自分のありのままの気持ちをさらけ出し、
その気持ちを受け止めてもらうことで、あたかもトラウマを自分と相手で分散させられるような感覚になるので、気持ちが楽になります。
トラウマとは言わずとも、自分の失敗や後悔の話を他人に話していると、何か気分が楽になったことのある経験はありませんでしょうか?
原理は同じようなものです。
トラウマ克服の可能性
誰かに話をしてみることで、克服の可能性が広がります。
話す相手ももちろん重要です。
どんな突飛な考えも、否定せずに受け止めて貰える相手でなければ、余計に傷口が広まるかもしれません。
もし何かトラウマで生き辛さを感じていたり、自分の成長のために乗り越えたいと思うのならば、
カウンセリングを受けてみることをお勧めします。
カウンセラーは、あらゆる心理療法を勉強しているので、いろんな心理的アプローチでトラウマ克服に一緒に取り組んでくれると思います。
また、カウンセラーの基本的なスキル、傾聴・受容・共感も心得ているはずなので、
あなたの気持ちを無下にすることはないでしょう。
このブログを読んでくださった方で、もしトラウマ克服に興味がある方は、
ぜひご連絡ください。
もちろん、カウンセラーとの相性もあるので、自分の良さそうだと思ったところに、
一度問い合わせてみてくださいね。
うつ病歴3年。カウンセリングによって症状が寛解した体験を持つ。
現在は産業カウンセラーとして、個人のカウンセリングからメンタルヘルスの研修講師、行政(静岡県・静岡市)の相談員を務める。
「カウンセリングをもっと身近に」をテーマに押し付けない、負担にならないカウンセリングを心掛けています。