甘えることへの抵抗感
最近は中性的な男性も女性も個性として認められつつあるので、
男性が甘えるということに関してはそれほど抵抗感を抱く人も少なくなりつつあると思います。
しかしながら、男らしさ=頼りになる、身体的な強さ、決断力がある、芯を持っているなどのイメージがあるかもしれません。
女性の中には、男性が女々しく甘えてくるとそれだけで拒絶反応を示す人もいるかと思います。
また、女性に関しても甘えている姿をぶりっこしていると見られることもあるでしょう。
そうすると、仲間外れにされたり、いじめられるかもしれません。
男性も女性も甘えにくい世の中なんですよね。
良くない甘え方と良い甘え方とは?
一般的なイメージで甘えるとは、
かわいがって貰おうとして、まとわりついたり、ねだったりする様子を思い浮かべるかと思います。
しかし、甘えるにはこんな意味もあります。
それは、相手の好意に遠慮なくよりかかるということです。
「お言葉通り、甘えさせて頂きます。」
このような時に用いる甘えというのは、「ナイス甘え」です!
反対に良くない甘え方は、
相手の状況や気持ちへの配慮が無く、自分勝手に甘えることです。
例えば、朝の忙しい時間に子どもの世話で手一杯な所に、
「コーヒー入れといて!!」と旦那さんから言われたらムカッとしますよね??
配慮の無い甘えは、自立していない子どもだけに認められるものですよ?
このような違いを伝えると、
甘えるのは難しいから我慢しようと思うかもしれません。
甘えることの大きな心理的なメリット
突然ですが、あなたが幸せや喜びを感じるタイミングはいつですか?
人から評価された時?
自分の気持ちを分かって貰えた時?
安心感を感じた時?
感じ方は人それぞれでしょうが、上手く甘えることが出来れば、
あなたの本当に求めているもの(認めてほしい・分かって欲しい・安心感を得たいなど)を得られそうではないですか?
職場などで、上司から「困ったことがあれば何でも言いな~」なんて言われたら、
「大丈夫です」などと答えずに、甘えてみませんか?
きっとすごく楽になれると思いますよ?(言ったところですぐ否定する上司に言ってもダメですが・・・)
家庭でも1人で決めにくいことや、誰かに話したいことってたくさんありますよね?
ぜひとも、そんな時は家族の誰かに甘えて相談してください。
あなたの甘えるを成功させる!!!
甘えたところで、失敗しては余計に傷を作るので、ぜひ成功させたいところです。
どうすればいいかというと、
①相手に優しくする
②相手に期待しないで甘える
この2点だけです。
①に関しては、普段自分勝手な人が自分の都合のいい時だけ甘えようなんて、
そんな都合のいいことはありません。
人に優しく出来て、はじめて自分も優しくされるのです。
②に関しては、賛同を得るつもりで甘えると失敗しますし傷付きます。
例えば、コーヒーを入れて貰うにしても、
「頼む!コーヒー入れてくれ!」と
「もし出来ればコーヒー入れて貰えると助かるな」
この2つだと後者の方が、相手としては楽に受け止めて貰えそうではないですか?
仮に断られたとしても、
前者の頼み方だと、怒りや失望、諦めなど負の感情が芽生えそうですが、
後者だと、「しょうがないか」で流せそうですよね?
世の男性に向けて
甘える=悪いものではありません。
男性らしさを損なうものでもありません。
男の威厳やプライドがそんなことじゃ示せないと思うかもしれません。
しかし、真に強い人というのは何事も許容できる器の大きな人であると私は思います。
自分を強く見せたいと思うことは、男性なら多くの人が思っていると思います。
私だって強くありたいと思っています。
でも、見せかけの強がりなんて簡単に他人に見透かされてしまいますし、
何より強くない自分を強く見せ続けることは苦しいでしょう!?
あなたの「甘える」を見直して、
みんなが幸せになればいいなと思います。
うつ病歴3年。カウンセリングによって症状が寛解した体験を持つ。
現在は産業カウンセラーとして、個人のカウンセリングからメンタルヘルスの研修講師、行政(静岡県・静岡市)の相談員を務める。
「カウンセリングをもっと身近に」をテーマに押し付けない、負担にならないカウンセリングを心掛けています。