新型コロナウイルスは罹患者はもちろん、
今健康な人達にとっても大きなストレス要因になっています。
一日も早く終息に向かうためにも自粛は必要なことかと思います。
ただこのような環境から、辛い・苦しい・悲しい・憤り・もどかしさなど感情を内に込めてしまうことが増えると思います。
それが、ストレスとなり最終的には他害や自害などの取り返しのつかない問題へと発展していきます。
厚生労働省のホームページには各種相談窓口を紹介していますが、
その中でも「いのちの電話」は終日回線が混雑して繋がりにくい状況にあります。
いのちの電話に限らず、気持ちが参っている人たちに電話がつながらなかったときの「ツーツー」の音はより悲しい気持ちを増幅させてしまいそうです。
私も以前うつ病で「消えたい」と毎日本気で思っていました。
そんなギリギリの状態には誰しもが陥る可能性はあるので、
今本当に辛い人も今はまだ大丈夫だと思っている人もぜひ本記事を読んで頂ければ幸いです。
1.あなたはとても運の悪い人
良い環境、良い人間関係に恵まれた人は、
自分のことを認めてくれる人が多いため自己肯定感が育まれある程度自信を持って生活を出来ると思います。
ただ親に否定され続けて育ったり、大事に思っていた親友や恋人に裏切られたり、
結果のみで判断する上司の下で仕事をしている人などは自分に自分がバツを付けたくなると思います。
そうでもしないと今の辛い現実に納得できないからです。
恵まれた人たちから見れば、
「そんなの考えすぎだよ」・「こんなこと忘れて次に進めばいいじゃん」と思うかもしれないですが、
抑圧や否定をされ続けた人達はこれ以上傷を負いたくないので、オーバーであっても最悪のことまで考えて自衛しようとします。
このような精神状態に陥ると良いイメージを持とうとしても、それが出来ずにどんどん負のスパイラルに陥ります。
ただ、こんな見方は出来ませんか?『運が悪かっただけ』だと。
子は親を選べませんし、どんな人にも2面性はありますし、会社にも入ってみなければ分からないこともありますよね。
運悪く騙されたと思えば、あなただけが悪いとは一概には言えないはずです。
2.相談したらひどい事を言われた
自分は本気で悩んでいるのに、「そんなの考えすぎだよ」と軽くあしらわれたり、
「あなたにも悪いところがあったんじゃない?」など寄り添って貰えず否定されたり・・・
心理職に従事している人でもこのような対応を取ってしまうケースが少なくありません。
そのような相談員などを擁護するつもりはありませんが、何となく気持ちは分かります。
それは相談員に心の余裕がない事と、寄り添うことへの恐怖のようなものがあるからです。
誰しも心に余裕がない時は判断に正確性が欠いて乱暴に結論を求めてしまいますし、
自分の興味の無いものや不快に感じることに対しては拒否反応が自然と出ますよね?
私もカウンセリングを行う中で、
「他のカウンセラーにこんなことを言われた。」
「この間主治医にひどい事を言われました」
「相談員の方にめんどくさそうな顔をされた」などなど年間数十件はこのような話を聴きます。
もちろん私も一人の人間なので知らない内に相談者を傷付ける関りをしているでしょうし、実際に怒らせてしまうこともありました。
しっかり反省して研鑽は続けていきますが、全ての人に合わせられるということは生涯無いのかと思いますし、
そう思ったらおごりが生まれていずれにしても上手くはいかないのでしょうね。
相談する人のベターは相性のいい人につきます。
相談員でなくても身近にいれば構いません。
素直に自分の話が出来て、素直に相手のアドバイスを聞ける相手が見つかれば何よりだと思います。
3.自分だけは自分の味方でいる
周りに何と思われようが、自分は自分の味方でいて欲しいなと思います。
誰だって我が身がかわいいし、自己中心的だと思います。
なので普段自分よりも相手を優先する自己犠牲が習慣になっている人はどう足掻いても損な役回りをしてしまいます。
人に優しく出来ることは素晴らしい長所ですが、それは自分を大事に出来たうえで成り立つものです。
もう他人のために生きるのは止めましょう。自分のために自分がやりたいように生きていきましょう。
楽しく過ごすのも一日、辛く過ごすのも同じ一日です。
一日を終えて今日は何事もなく一日を終えられたとなればそれはもう花丸の出来事なのだと思います。
4.待っていても助けてくれない
最後に厳しい事を言ってしまいますが、いくら辛くてもそれを察して誰かが手を差し伸べるのはとても難しい事です。
こと感情に関しては目に見えないものなので、表に出さなければ周りは理解しようがないのです。
ただ、裏を返せば自分がヘルプを出せば助けてくれる人間はどこかにいるはずなのです。
自分の直感を信じて勇気を出してヘルプを出してみてください。
無料の各種相談機関はどこもひっきりなしに相談があるようです。
金銭的な問題はあるかもしれませんが、
有料のカウンセリングルームなどはしっかり決められた時間丁寧に話を聴いてくれるはずです。
今困っているのだから今相談したいという気持ちも分かりますが、
困る前に、ストレスが爆発する前に、ぜひどこかに相談して欲しいなと思います。
ストレスを溜め込まない習慣や考え方、言動が身につけば希死念慮を抱くことも次第に少なくなっていくと思います。
もちろん当カウンセリングルームは来るもの拒まずで話を聴いて欲しい方、
アドバイスが欲しい方などはお気軽にご連絡いただければと思います。
私の運良く助かったこの命で、1人でも多くの人のお役に立てれば幸いです。
そしてこの記事が1人でも多くの人の希望になることを切に願います。
うつ病歴3年。カウンセリングによって症状が寛解した体験を持つ。
現在は産業カウンセラーとして、個人のカウンセリングからメンタルヘルスの研修講師、行政(静岡県・静岡市)の相談員を務める。
「カウンセリングをもっと身近に」をテーマに押し付けない、負担にならないカウンセリングを心掛けています。